「ホームページを作ったのに予約が入らない…」
「アクセスはあるのに問い合わせがない…」
「他院と同じような内容で埋もれていそう…」
整体院を経営されている方なら、こんな悩みを一度は抱えたことがあるのではないでしょうか。
実際に私も過去に複数の整体院のホームページを拝見しましたが、せっかく良い施術を提供しているのに、その魅力がホームページから全く伝わってこないというケースが本当に多いんです。
でも安心してください。ホームページの改善は決して難しいことではありません。むしろ、ちょっとしたコツを知っているかどうかの違いなんです。
本記事では、整体院のホームページで予約数を増やすための改善ポイントを10項目に分けて詳しく解説します。「見るだけで終わるHP」から「行動につながるHP」へ。初めてでも実践できる改善例もご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

整体院ホームページが”機能していない”主な理由
まず最初に、なぜ多くの整体院のホームページが思うような成果を出せていないのか、その根本的な原因を見ていきましょう。実は、ほとんどの場合、以下の3つのパターンに当てはまります。
① デザインが古く、スマホで見づらい
これは本当によくあるパターンです。パソコンでは問題なく見えるのに、スマホで見ると文字が小さすぎたり、ボタンが押しにくかったり。現在、整体院のホームページを見る人の約8割がスマホユーザーなので、スマホで見づらいページは即座に離脱されると考えてください。
私が実際に見た事例では、トップページの読み込みに10秒以上かかる整体院のサイトがありました。今の時代、3秒で読み込まれなければ、ユーザーは他のページに移ってしまいます。
② 予約までの導線が分かりにくい
「予約したい」と思った人が、どこをクリックすればいいのか分からない。これも非常に多い問題です。電話番号はどこに書いてあるのか、LINE予約はできるのか、予約フォームはどこにあるのか…。
ユーザーは迷った瞬間に離脱します。予約へのルートは、迷うことなく一直線でなければなりません。
③ 来院するメリットが伝わっていない
「マッサージします」「骨盤矯正します」「肩こり治療します」…これだけでは、なぜあなたの整体院を選ぶべきなのかが分かりません。近所には他にも整体院があるはずです。
大切なのは、「この先生に任せれば大丈夫」という安心感と、「ここでなら私の悩みが解決できそう」という期待感を与えることです。

成果を出すための改善ポイント10選
それでは、具体的な改善ポイントを見ていきましょう。
この10のポイントを意識するだけで、ホームページの成果は劇的に変わります。
① ファーストビューで”誰のための整体院か”が明確に
ファーストビューとは、ホームページを開いた時に最初に目に入る部分のことです。ここで勝負が決まると言っても過言ではありません。
ターゲット・悩み・解決策を一言で伝える
例えば、こんな感じです:
❌ 悪い例:「○○整体院です。お気軽にご相談ください」
✅ 良い例:「慢性腰痛で諦めていたママへ。産後の骨盤矯正で根本改善|○○整体院」
良い例では、「ママ」「慢性腰痛」「産後」「骨盤矯正」「根本改善」というキーワードで、誰のための、どんな悩みを、どう解決するのかが一目で分かります。
② スマホ最適化(レスポンシブ+表示速度)
先ほども触れましたが、スマホ対応は必須です。しかし、単にスマホで見れるだけでは不十分。快適に操作できる必要があります。
スマホで8割見られていると意識
具体的にチェックすべきポイントは以下の通りです:
- 文字サイズは16px以上(小さすぎると読みにくい)
- ボタンはタップしやすい大きさ(44px以上推奨)
- 画像は適切なサイズに圧縮(表示速度向上のため)
- 横スクロールが発生しないレイアウト
実際に私が改善を手伝った整体院では、スマホ最適化だけで直帰率が50%から25%に改善しました。それだけインパクトがあるポイントなんです。
③ 予約ボタンを常に目に入る位置に配置
予約ボタンの配置は、売上に直結する重要なポイントです。
ユーザーが「予約したい」と思った瞬間に、すぐに行動できる環境を作る必要があります。
「予約はこちら」「LINE登録」など明確なCTA
効果的な予約ボタンの配置場所:
- ヘッダー部分(常に表示される固定エリア)
- ファーストビューの右側
- 各セクションの終わり
- フッター部分
- スマホの場合は画面下部に固定表示
ボタンの文言も重要です。「お問い合わせ」よりも「今すぐ予約」「LINE で簡単予約」の方が、具体的で行動を促しやすくなります。
④ 院長の顔・想いをしっかり掲載
整体院選びにおいて、技術や料金と同じくらい重要なのが「人柄」です。身体を任せるわけですから、信頼できる人かどうかは非常に大切な判断基準になります。
来院の決め手は”人柄と信頼感”
院長紹介で盛り込むべき要素:
- 顔写真(できれば複数枚、自然な笑顔)
- なぜ整体師になったのか(きっかけ、想い)
- どんな患者さんを救いたいのか
- 経歴・資格・実績
- プライベートな一面(趣味、家族のことなど)
私が知っている成功している整体院の院長は、「なぜ整体師になったのか」のストーリーを詳しく書いていることが多いです。例えば「自分も腰痛で苦しんだ経験があるから、同じ悩みを持つ人を救いたい」といった、共感を呼ぶエピソードですね。
⑤ 施術メニューと料金をわかりやすく整理
メニューと料金は、来院を検討している人が必ず確認する項目です。ここが分かりにくいと、それだけで離脱の原因になります。
「この悩みならこの施術」へのマッチングを意識
効果的なメニュー表示の例:
❌ 悪い例:「整体コース 60分 6,000円」
✅ 良い例:「慢性腰痛改善コース 60分 6,000円 ※デスクワークで固まった腰をしっかりほぐし、正しい姿勢に導きます」
料金表示では、初回限定価格を設定するのも効果的です。「通常6,000円→初回限定3,000円」といった具合に、最初のハードルを下げることで来院につながりやすくなります。
⑥ よくある症状別ページを用意(SEOにも有効)
これは一石二鳥の施策です。ユーザーにとって有益な情報を提供しながら、同時にSEO対策にもなります。
腰痛/肩こり/自律神経/骨盤矯正など
症状別ページで盛り込むべき内容:
- その症状の原因(分かりやすく説明)
- 放っておくとどうなるか(危機感を煽る)
- 当院での治療方法
- 改善事例(ビフォーアフター)
- 日常生活での注意点・セルフケア方法
実際に、「腰痛 ○○市」「肩こり ○○駅」といったキーワードで検索上位に表示されている整体院は、症状別ページを充実させているところが多いです。
⑦ 施術の流れを写真付きで掲載
初めて整体院に行く人は、「どんな流れで施術が進むのか」「どんな格好で受ければいいのか」「痛くないか」など、様々な不安を抱えています。
初めてでも安心できる”ビジュアル化”
施術の流れページに含めるべき内容:
- 受付から施術終了まで、時系列で説明
- 各段階の写真(施術室、ベッド、器具など)
- 所要時間の目安
- 服装についての案内
- 持ち物の有無
「初めての方でも安心して通える」ということを、しっかりと伝えることが重要です。
⑧ 口コミ・ビフォーアフターを活用する
どんなに素晴らしい施術技術があっても、それを伝えるのは難しいものです。しかし、実際に改善した人の声があれば、その効果を具体的に示すことができます。
実績・信頼の「第三者の声」は最強の説得力
効果的な口コミの掲載方法:
- 具体的な症状と改善内容を明記
- 患者さんの年齢・性別・職業(可能な範囲で)
- 写真付きの方が信頼度アップ
- 「なぜこの整体院を選んだのか」も重要
ビフォーアフターについては、薬機法や景品表示法に注意が必要です。過度な効果を謳わず、「個人の感想」であることを明記しましょう。
⑨ LINE予約やGoogle口コミへの導線を強化
現代の予約システムは、電話だけでは不十分です。特に若い世代は、電話をかけることにハードルを感じる傾向があります。
1タップで登録・予約できるリンク設置
効果的な予約システム:
- LINE公式アカウント(24時間予約受付可能)
- Web予約システム(リアルタイムで空き状況確認)
- 電話予約(従来の方法も残しておく)
- Google口コミへのリンク(新規集客につながる)
LINE予約の場合、初回登録特典を設けると登録率が上がります。「LINE登録で初回1,000円オフ」といった具合ですね。
⑩ ブログやコラムで更新し、信頼性+SEO強化
ホームページは「作って終わり」ではありません。継続的な更新が、信頼性とSEO効果の両方を向上させます。
「最近の投稿」があると安心感もUP
効果的なブログ・コラムの内容:
- 症状別のセルフケア方法
- 日常生活での注意点
- 季節ごとの身体の変化と対策
- 改善事例の紹介(プライバシーに配慮)
- 院長の日常や学び
更新頻度は、月に1〜2回程度で十分です。質の高い記事を定期的に投稿することで、Googleからの評価も上がり、検索順位の向上につながります。
整体院の成功事例|改善後どう変わったか?
理論だけでなく、実際の改善事例を見ることで、より具体的なイメージが湧くと思います。
私がこれまでに関わった整体院の事例をいくつかご紹介します。
事例①:ファーストビュー改善で直帰率が40%→15%に
東京都内の整体院A院の事例です。
改善前の状況:
- ファーストビューに大きな画像のみ
- 「○○整体院へようこそ」という汎用的なキャッチコピー
- 何の整体院なのか分からない
- 予約ボタンが小さく、目立たない
改善後:
- 「産後のママ専門|骨盤矯正で根本から改善」
- ターゲットと解決策を明確化
- 大きな予約ボタンを右上に配置
- 「3つの選ばれる理由」を端的に表示
結果:
直帰率が40%から15%に改善。月間予約数が2倍に増加しました。明確なターゲティングにより、本当に必要としている人にしっかりと届くようになったのが大きな要因です。
事例②:スマホ導線改善でLINE予約が2倍に
神奈川県の整体院B院の事例です。
改善前の状況:
- スマホでの表示が崩れている
- LINE予約ボタンが小さく、見つけにくい
- タップしにくいボタンサイズ
- 電話番号が画像で表示(タップできない)
改善後:
- スマホ画面下部に固定のLINE予約バー
- 電話番号をテキストで表示(ワンタップで発信可能)
- ボタンサイズを大きく、分かりやすく
- 「LINE予約で初回500円オフ」の特典追加
結果:
LINE予約数が月20件から42件に倍増。電話予約も含めた全体の予約数も1.5倍に増加しました。スマホユーザーの利便性を向上させることで、予約への心理的ハードルが大幅に下がったことが成功要因です。
事例③:症状別記事追加でGoogle検索1位を獲得
埼玉県の整体院C院の事例です。
改善前の状況:
- 「○○市 整体」で20位圏外
- 症状別のページが存在しない
- ブログの更新が1年以上止まっている
- 自然検索からの流入がほとんどない
改善後:
- 「腰痛」「肩こり」「骨盤矯正」「自律神経」の専用ページ作成
- 月2回のペースでブログ更新
- 地域名を含めたキーワード対策
- 患者さんの改善事例を定期的に追加
結果:
6ヶ月後に「○○市 腰痛 整体」で1位を獲得。「○○市 整体」でも3位まで上昇しました。自然検索からの流入が月間1,200件に増加し、新規患者数も3倍になりました。

よくある改善ミスと注意点
ここまで成功事例をお話ししてきましたが、改善を進める上で陥りがちなミスについても触れておきます。
これらを避けることで、より効率的に成果を出すことができます。
おしゃれ過ぎて情報が伝わらないデザイン
最近よく見かけるのが、デザインばかりにこだわって、肝心の情報が分からないホームページです。
例えば、こんなケースがあります:
- 文字が小さすぎて読めない
- 背景画像に文字が埋もれている
- アニメーションが多すぎて内容に集中できない
- 料金や営業時間が分からない
「美しいデザイン」よりも「分かりやすい情報提供」の方が、ずっと重要です。ユーザーは情報を求めてホームページを訪れているのですから。
自動再生動画で離脱率UP
「動画があるとインパクトがある」と考えて、トップページに自動再生動画を設置する整体院がありますが、これは逆効果になることが多いです。
自動再生動画の問題点:
- ページの読み込み速度が遅くなる
- 音が出る場合、ユーザーが驚いて離脱する
- スマホのデータ通信量を消費する
- 情報を読む前に注意が散る
動画を使う場合は、ユーザーがクリックして再生する形にしましょう。そして、動画の内容も「院内の様子」「施術の流れ」など、実用的な情報にすることが大切です。
更新が1年以上ないブログは信頼低下に
ブログやお知らせの最終更新日が1年以上前だと、「この整体院は営業しているのか?」「先生は勉強をしているのか?」といった不安を与えてしまいます。
更新が止まっているサイトのリスク:
- 情報が古いという印象
- 営業状況への不安
- Googleからの評価低下
- 新しい情報を求めるユーザーの離脱
もし更新が難しい場合は、ブログセクション自体を一時的に非表示にする方が良いでしょう。「更新していない」よりも「ない」方が、印象としてはマシです。
よくある質問(Q&A)
ここまでの内容を踏まえて、実際によく寄せられる質問にお答えします。
Q1. 自作のWixやペライチでも改善できますか?
A. もちろん改善できます。ただし、制作ツールの制約があるため、すべての改善ポイントを実装するのは難しい場合があります。最低限、「スマホ表示・予約導線・CTA(行動喚起ボタン)」の3点だけは特に意識してください。これだけでも大きく変わります。
Wixやペライチの場合、テンプレートの選び方も重要です。おしゃれなテンプレートよりも、情報が整理しやすいシンプルなテンプレートを選ぶことをおすすめします。
Q2. ブログやコラムはどれくらい更新すればいい?
A. 目安は月1〜2回です。頻度よりも質が重要なので、患者さんにとって本当に役立つ情報を心がけましょう。検索されやすい”症状名×地域名”(例:「腰痛 新宿」「肩こり 渋谷駅」)などを狙うと、SEO効果も期待できます。
ネタに困った時は、患者さんからよく聞かれる質問をブログのテーマにすると良いでしょう。「どうして肩こりになるの?」「ストレッチはいつやればいい?」といった身近な疑問ですね。
Q3. LINE予約を使いたいけど、どう連携すればいい?
A. まずはLINE公式アカウントを作成し、そのアカウントへの登録リンクをトップページやリッチメニュー、固定バナーに設置しましょう。「LINE登録で初回1,000円オフ」などの初回登録特典を設けると、登録率が大幅に向上します。
LINE内では、予約用のフォームを設置したり、自動応答で基本的な質問に答えたりできます。24時間受付可能なので、電話受付時間外の予約取りこぼしを防げるのも大きなメリットです。
Q4. 院長紹介ってそんなに重要ですか?
A. 非常に重要です。整体院では「誰に触れられるか」が意思決定の大きな要因になります。技術力や料金も大切ですが、最終的には「この人なら安心して身体を任せられる」という信頼感が決め手になることが多いです。
特に、「なぜ整体師になったのか」「どんな想いで患者さんと向き合っているか」といったストーリーは、他院との差別化にもつながります。技術や設備は真似できても、院長の人生経験や想いは真似できませんからね。
Q5. ホームページは外注すべきですか?自作でも大丈夫?
A. 目的によりますが、戦略設計と導線だけはプロと一緒に考えるのがおすすめです。制作自体は自作でも十分対応可能です。
重要なのは「誰に」「何を」「どう伝えるか」という戦略部分です。ここがしっかりしていれば、見た目はシンプルでも成果は出ます。逆に、戦略が曖昧なまま高額なデザインに投資しても、期待した効果は得られないでしょう。
Q6. 競合他院との差別化はどうすればいい?
A. まずは近隣の整体院のホームページを実際に見てみることから始めましょう。多くの場合、どこも似たような内容になっているはずです。そこに、あなたの整体院ならではの特徴を加えることで差別化ができます。
差別化のポイント例:
- 特定の症状・年齢層に特化する
- 院長の専門分野や経験を活かす
- アフターケアやセルフケア指導に力を入れる
- 完全予約制で待ち時間ゼロ
- 夜遅くまで営業(仕事帰りに通える)
Q7. Google口コミを増やすにはどうすればいい?
A. 満足してくださった患者さんに、素直にお願いするのが一番効果的です。「もしよろしければ、Google口コミをいただけると嬉しいです」と、直接QRコードを見せながらお願いしてみてください。
ポイントは、治療効果を実感してもらった直後のタイミングでお願いすることです。また、口コミを書いてくれた方には、次回来院時に小さなサービス(肩もみ延長など)をするのも良いでしょう。
まとめ|ホームページは「予約を生む営業マン」
ここまで、整体院のホームページ改善について詳しく解説してきました。最後に、重要なポイントをまとめておきます。
整体院のホームページは、見た目の美しさよりも「導線」と「信頼性」が何より重要です。どんなにおしゃれなデザインでも、予約につながらなければ意味がありません。
特に重要なのは、最初に見る「ファーストビュー」で誰のための整体院かを明確にし、「予約導線」をシンプルで分かりやすくすることです。この2点だけでも改善すれば、確実に成果は変わります。
また、コンテンツの充実と症状別ページの作成は、SEO対策にもなり、新規患者の獲得につながります。一度作って終わりではなく、継続的に改善していく姿勢が大切です。
改善に終わりはありません。アクセス解析を見ながら、数字を見て継続的に育てていく姿勢を持ちましょう。月1回でも良いので、「今月はどこを改善しようか」と考える時間を作ってみてください。
あなたの整体院のホームページが、単なる情報提供の場から「予約を生む営業マン」に変わることを心から願っています。患者さんの悩みを解決する素晴らしい技術をお持ちなのですから、それを適切に伝えて、一人でも多くの方に届けていきましょう。