鍼灸院の集客が伸びない7つの原因と解決策まとめ

鍼灸院の集客が伸びない7つの原因と解決策まとめ

鍼灸院を開業したものの、チラシを撒いても、SNSを更新しても、なぜか予約が増えない…。

こんな悩みを抱えている先生は多いのではないでしょうか。

実際に、私の知り合いの鍼灸師の先生も「他の鍼灸院はうまくいっているのに、自分だけが苦戦しているように感じる」と相談されることがあります。技術には自信があるし、患者さんからも「良くなった」と言われるのに、なぜか新規の患者さんが来ない。

実は、こうした状況の背景には、「ターゲット」「導線」「信頼性」などの基本設計にズレがあるケースが非常に多いのです。

この記事では、鍼灸院の集客がうまくいかない”7つの落とし穴”と、今すぐできる対策を事例つきで紹介していきます。もしあなたが集客に悩んでいるなら、きっと当てはまる部分があるはずです。

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目次

なぜ多くの鍼灸院が集客に悩むのか?

鍼灸院の集客が難しい理由を理解するためには、まず現代の患者さんの行動パターンを知る必要があります。

開業しても「集客設計」がないと予約は入らない

多くの鍼灸師の先生が陥りがちなのが、「技術があれば患者さんは来てくれる」という思い込みです。

しかし、現実はそう甘くありません。

患者さんが鍼灸院を選ぶ際の行動を考えてみてください。まず「肩こり 鍼灸院 近く」などでGoogleで検索し、複数の院を比較検討します。その後、ホームページを見て、口コミを確認し、料金を調べ、最終的に「ここなら安心できそう」と思った院に予約を入れます。

つまり、「見つけてもらう」→「信頼してもらう」→「予約してもらう」という一連の流れが設計されていないと、どんなに良い施術をしても患者さんは来てくれないのです。

私が相談を受けた鍼灸院の先生の中には、「10年間同じやり方でやってきたのに、最近急に患者さんが減った」という方がいました。これは、患者さんの情報収集方法が変わったにも関わらず、集客方法をアップデートしていなかったことが原因でした。

「いい施術=集客できる」ではない時代

昔は、口コミや紹介だけで十分に集客できていた時代もありました。しかし、現在は情報過多の時代です。患者さんは施術を受ける前に、インターネットで徹底的に情報収集を行います。

例えば、同じ「腰痛治療」を提供する鍼灸院が5つあったとします。その中で患者さんが選ぶのは、必ずしも技術が一番高い院ではありません。「自分の症状に合いそう」「信頼できそう」「通いやすそう」と感じた院を選ぶのです。

つまり、技術力は前提条件であって、それをいかに患者さんに伝え、安心してもらうかが集客の鍵になります。

競合が増え、SNSやSEOなどの知識も必要に

鍼灸院の開業数は年々増加しています。厚生労働省の統計によると、鍼灸院は全国で約30,000件以上あり、コンビニよりも多いとも言われています。

このような競争環境の中で生き残るには、従来の「施術技術だけ」では限界があります。Instagram、LINE、Googleマップ、SEOなど、デジタルマーケティングの知識も必要になってきました。

しかし、多くの鍼灸師の先生は施術に専念したいと考えており、マーケティングまで手が回らないのが現実です。だからこそ、最小限の労力で最大限の効果を得られる「集客の仕組み」を作ることが重要になります。

鍼灸院の集客が伸びない7つの原因と解決策まとめ

鍼灸院の集客ができない7つの主な原因

ここからは、鍼灸院の集客がうまくいかない具体的な原因を7つに分けて解説していきます。あなたの院に当てはまるものがないか、チェックしてみてください。

① ターゲット(理想の患者像)が曖昧

最も多い原因の一つが、「誰に向けて発信しているのか」が明確でないことです。

例えば、ホームページに「肩こり、腰痛、不妊、自律神経失調症、スポーツ障害…なんでも対応します」と書いてあるケースをよく見かけます。一見すると幅広い患者さんに対応できて良さそうに思えますが、実はこれが集客の妨げになっています。

患者さんの立場で考えてみてください。「不妊治療で悩んでいる」時に、「なんでも対応します」という院と、「不妊治療専門。これまで200名の妊娠をサポート」という院があったら、どちらを選びますか?

専門性を打ち出すことで、「この先生なら私の悩みを理解してくれそう」という信頼感を与えることができます。

実際に、私が知っている事例では、「30代女性の肩こり・頭痛」に特化して発信を続けた結果、そのターゲット層からの予約が急増しました。

② ホームページが古くて見づらい or スマホ非対応

ホームページは鍼灸院の「顔」とも言える重要な要素です。しかし、多くの鍼灸院のホームページには問題があります。

  • 開業時に作ったまま何年も更新していない
  • スマホで見ると文字が小さくて読めない
  • 料金やメニューの情報が古い
  • 予約方法がわからない
  • 院長の人柄や治療方針が伝わってこない

現在、患者さんの約8割はスマホで情報収集を行っています。スマホ対応していないホームページは、それだけで大きな機会損失になります。

また、ホームページは「信頼性」を判断する重要な指標でもあります。古くて見づらいホームページは、「この院は大丈夫なのか?」という不安を与えてしまいます。

③ GoogleマップやLINEの導線が整っていない

現在、鍼灸院を探す患者さんの多くは「地域名 + 鍼灸院」でGoogle検索を行い、マップ上で院を選びます。しかし、Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)の重要性を理解していない鍼灸院が多いのが現状です。

Googleマップで上位表示されるためには、以下の要素が重要です:

  • 営業時間、電話番号、住所の正確な情報
  • 院内・外観・スタッフの写真
  • 患者さんからの口コミとその返信
  • 定期的な投稿(症例紹介や健康情報など)

また、LINEは予約や問い合わせのハードルを下げる重要なツールです。電話は「忙しい時間帯にかけたら迷惑かも」と躊躇する患者さんも多いですが、LINEなら気軽に連絡できます。

GoogleマップとLINEを連携させることで、「発見→検討→予約」のスムーズな導線を作ることができます。

④ SNS投稿が”なんとなく”で終わっている

Instagram、Facebook、TwitterなどのSNSを活用している鍼灸院は多いですが、「なんとなく」投稿しているケースがほとんどです。

よくある失敗パターンは以下の通りです:

  • 日常の出来事や食事の写真ばかり投稿している
  • 専門用語ばかりで患者さんに伝わらない
  • 投稿に一貫性がなく、ブランドイメージが伝わらない
  • フォロワーは増えているが、予約に繋がらない

SNS投稿で重要なのは、「この投稿を見た人に、次にどんな行動をしてもらいたいか」を明確にすることです。

例えば、「肩こりの原因」について投稿した場合、「詳しくは個別相談で」「気になる方はLINEで相談を」など、具体的な次のアクションを提示する必要があります。

⑤ 口コミや症例紹介が少なく信頼が得られていない

鍼灸院の選択において、患者さんが最も重視するのは「実際に良くなった人がいるのか」という点です。しかし、多くの鍼灸院では患者さんの声や症例紹介が不足しています。

患者さんは施術を受ける前に必ず以下のことを考えます:

  • 「本当に効果があるのか?」
  • 「私と同じような症状の人は良くなっているのか?」
  • 「この先生は信頼できるのか?」

これらの不安を解消するために、患者さんの声や症例紹介が非常に重要になります。ただし、薬機法の関係で「治る」「効く」などの表現は使えませんので、患者さんの体験談や変化を丁寧に紹介することが大切です。

特に、「同じような症状・年齢・職業の人」の体験談があると、患者さんは「私も良くなるかもしれない」と安心感を持ちます。

⑥ 料金やメニューがわかりづらい・比較される

料金設定とメニュー構成も、集客に大きく影響します。よくある問題は以下の通りです:

  • 料金が「○○円〜」のように曖昧で、実際にいくらかかるのかわからない
  • メニューが多すぎて、どれを選べばいいのかわからない
  • 他院との違いや特徴が伝わらない
  • 価格だけで競合と比較され、安い院に流れてしまう

特に、鍼灸院の料金は「自費診療」のため、患者さんにとって料金の透明性は重要な判断基準になります。「初回 4,000円、2回目以降 3,000円」のように明確に表示することで、患者さんの不安を軽減できます。

また、料金だけでなく「なぜその料金なのか」という理由も併せて説明することが大切です。例えば、「しっかりとした問診と施術で60分かけて根本改善を目指すため」など、価値を伝えることで価格競争から脱却できます。

⑦ 来院後のリピート導線が設計されていない

集客で見落としがちなのが、「来院後のリピート対策」です。新規患者さんを獲得するコストは、リピート患者さんを維持するコストの5倍かかると言われています。

リピート率が低い鍼灸院の特徴:

  • 施術後の説明が不十分で、患者さんが改善の実感を得られない
  • 次回の予約を取らずに「また痛くなったら来てください」で終わる
  • 治療計画や期間の説明がない
  • アフターフォローの連絡がない

一方、リピート率の高い鍼灸院では、初回来院時に「3回程度で症状の改善が期待できます」「次回は1週間後に来てください」など、明確な治療プランを提示しています。

さらに、LINEやメールで「施術後の体調はいかがですか?」といったフォローアップを行うことで、患者さんとの関係性を深めることができます。

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今すぐできる対策【具体的なアクションプラン】

ここまで鍼灸院の集客がうまくいかない原因を見てきましたが、「問題はわかったけど、何から始めればいいの?」と思われているかもしれません。

そこで、今すぐ実践できる具体的な対策を6つの段階に分けて解説します。

① ペルソナ(理想の患者像)を設定する

まず最初に行うべきは、「誰のための鍼灸院なのか」を明確にすることです。これをペルソナ設定と呼びます。

ペルソナ設定の手順:

  • 年齢・性別:30代女性、40代男性など
  • 職業・ライフスタイル:デスクワーカー、主婦、アスリートなど
  • 悩みや症状:慢性的な肩こり、不妊治療、スポーツ障害など
  • 情報収集方法:Instagram、Google検索、友人の紹介など
  • 鍼灸院に求めること:根本改善、リラックス、予防など

例えば、「35歳、会社員、デスクワークによる慢性的な肩こりと頭痛に悩む女性。忙しいため効率的に改善したい。InstagramやGoogleで情報収集を行う。」といった具体的なペルソナを設定します。

ペルソナが決まったら、その人に向けて一貫したメッセージを発信していきます。「この先生は私のことを理解してくれそう」と思ってもらえるような内容にすることが重要です。

② LINE・Googleマップ・HPを連携して予約導線を一本化

次に行うべきは、患者さんの予約までの導線を整理することです。バラバラになっている情報を統合し、スムーズな予約導線を作りましょう。

Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)の最適化

  • 営業時間、電話番号、住所を正確に登録
  • 院内・外観の写真を10枚以上アップロード
  • サービス内容を詳しく記載
  • 定期的な投稿(週2〜3回)
  • 口コミへの丁寧な返信

LINE公式アカウントの活用

  • 予約システムとの連携
  • 自動返信メッセージの設定
  • 診療時間・料金・アクセスのクイック返信
  • 健康情報の定期配信

ホームページとの連携

  • GoogleマップとLINEへの導線を明確に表示
  • スマホ対応の確認とページ表示速度の最適化
  • 料金・メニュー・アクセス情報の統一
  • 患者さんの声や症例紹介の充実

重要なのは、どの媒体から来た患者さんも同じ情報に辿り着くようにすることです。情報の不一致は信頼性を損ねる原因になります。

③ SNS投稿は「共感→安心→行動導線」で構成

SNS投稿を効果的にするためには、投稿の構成を意識することが重要です。おすすめの構成は「共感→安心→行動導線」の3段階です。

共感パート:患者さんの悩みに共感する

「デスクワークで肩がガチガチ…夕方になると頭痛もしてくる。こんな経験ありませんか?」

安心パート:解決策や専門知識を提供

「実は、肩こりからくる頭痛は首の筋肉の緊張が原因のことが多いんです。鍼灸治療では、首や肩周りのツボを刺激することで血流を改善し、根本的な解決を目指します。」

行動導線パート:次のアクションを促す

「肩こり・頭痛でお悩みの方は、LINEで個別相談も受け付けています。お気軽にご連絡ください。」

この構成で投稿することで、単なる情報発信ではなく、予約に繋がる投稿になります。

投稿のネタ例

  • 症状別のセルフケア方法
  • 季節に合わせた健康情報
  • 患者さんの改善事例(許可を得て)
  • 鍼灸の効果や仕組みの解説
  • 院長の人柄が伝わる日常

④ 患者の声やビフォーアフターを可視化する

患者さんの信頼を得るために最も効果的なのが、実際の患者さんの声や変化を可視化することです。ただし、薬機法に配慮した表現で行う必要があります。

患者さんの声の収集方法

  • 施術後のアンケート用紙
  • LINEでの感想メッセージ
  • Googleマップの口コミ
  • エキテンなどの口コミサイト

効果的な紹介方法

  • 年代・職業・症状を明記(「30代 会社員 肩こり」など)
  • 来院のきっかけや経緯
  • 施術回数と変化の過程
  • 患者さんの感想(原文のまま)

ビフォーアフターの可視化例

  • 姿勢改善の写真(横から見たシルエット)
  • 可動域の変化(腕の上がり具合など)
  • 患者さん自身の主観的な変化(10段階評価など)

重要なのは、患者さんの許可を必ず取ることと、「効果には個人差があります」などの注記を入れることです。

⑤ 症状別メニュー(不妊・自律神経など)を明記する

患者さんが鍼灸院を探す時は、具体的な症状で検索することがほとんどです。そのため、症状別にメニューや料金を整理することが重要です。

症状別メニューの作り方

  • 対象症状を明確にする(肩こり・腰痛・不妊・自律神経失調症など)
  • 各症状に対するアプローチ方法を説明
  • 施術時間と料金を明記
  • 改善までの目安回数を提示

メニュー例

肩こり・首こり改善コース
対象:デスクワークによる慢性的な肩こり、首の痛み
施術内容:首・肩周りのツボへの鍼とお灸、筋膜リリース
時間:60分 料金:初回 4,000円、2回目以降 3,000円
改善目安:3〜5回程度

このように具体的に示すことで、患者さんは「自分の症状に合っているか」「いくらかかるのか」「どれくらいで良くなるのか」がわかり、安心して予約できます。

また、症状別ページを作ることで、SEO対策にもなります。「地域名 + 肩こり + 鍼灸」などのキーワードで検索された時に上位表示されやすくなります。

⑥ アフターフォロー(LINE自動配信や再来誘導)を導入する

新規患者さんをリピーターにするためには、来院後のフォローが重要です。多くの鍼灸院が見落としがちな部分ですが、ここをしっかりと行うことで安定した集客が可能になります。

アフターフォローの具体例

  • 施術当日:「本日はありがとうございました。体調の変化がありましたらお気軽にご連絡ください」
  • 翌日:「昨日の施術後、体調はいかがですか?何か気になることがあればお聞かせください」
  • 3日後:「症状の改善はいかがでしょうか?次回のご予約はお決まりですか?」
  • 1週間後:「お体の調子はいかがですか?継続して改善していくために、再度ご来院をおすすめします」

LINE自動配信システムの活用

LINE公式アカウントの自動配信機能を使えば、上記のフォローメッセージを自動で送ることができます。これにより、すべての患者さんに一貫したフォローを提供できます。

セルフケア情報の提供

施術後に「今の状態を維持するためのセルフケア方法」を教えることで、患者さんの満足度が向上し、次回来院への意欲も高まります。

アフターフォローは「患者さんのことを本当に考えている」というメッセージを伝える重要な手段です。

鍼灸院の集客が伸びない7つの原因と解決策まとめ

成功している鍼灸院の共通点

ここで、実際に集客が成功している鍼灸院の特徴を見てみましょう。成功している鍼灸院には共通する3つのポイントがあります。

「誰のための施術か」が明確に打ち出されている

成功している鍼灸院は、必ず明確なターゲット設定をしています。

成功事例A:不妊治療専門鍼灸院

ある鍼灸院は、「35歳以上の不妊に悩む女性」に特化してサービスを提供しています。ホームページには「35歳からの妊活サポート」「これまで150名の妊娠をサポート」といった明確なメッセージが掲載されており、そのターゲット層からの予約が絶えません。

成功事例B:アスリート専門鍼灸院

スポーツ障害に特化した鍼灸院では、「プロアスリートも通う本格的なスポーツ鍼灸」を打ち出しています。実際にプロスポーツ選手の施術実績があり、その信頼性がアマチュアアスリートにも評価されています。

このように、「なんでも対応」ではなく「この分野なら任せて」という専門性を打ち出すことで、強いブランドを築いています。

「来院前の不安」をすべて解消する情報設計

患者さんが鍼灸院を選ぶ時に感じる不安を徹底的に解消する情報提供を行っています。

よくある不安と対策

  • 「痛くないの?」 → 使用する鍼の太さや痛みについて詳しく説明
  • 「本当に効果があるの?」 → 症例写真や患者さんの声を豊富に掲載
  • 「どんな先生なの?」 → 院長の経歴、資格、人柄が伝わる情報
  • 「いくらかかるの?」 → 料金体系を明確に表示
  • 「どれくらい通うの?」 → 改善までの目安回数を提示

成功している鍼灸院では、これらの不安に対する答えをホームページやSNSで積極的に発信しています。

特に、「初回限定のお試し価格」を設定することで、最初の一歩のハードルを下げている院が多いです。

「予約導線」「見込み客教育」「信頼構築」が連動している

成功している鍼灸院は、単発的な施策ではなく、トータルで集客の仕組みを設計しています。

成功する仕組みの流れ

  • 発見段階:SNSやGoogleマップで院を知ってもらう
  • 興味段階:ブログやLINEで症状や鍼灸について学んでもらう
  • 検討段階:患者さんの声や症例で信頼を得る
  • 予約段階:スムーズな予約システムで行動してもらう
  • 来院段階:期待以上の施術とサービスを提供
  • 継続段階:アフターフォローでリピートしてもらう

この一連の流れが滞りなく機能することで、安定した集客を実現しています。

例えば、ある成功している鍼灸院では、Instagram投稿→LINE登録→健康情報の配信→お試し施術の案内→本格的な治療プラン→アフターフォローという流れが自動化されており、院長が施術に集中できる環境を作っています。

SNS・ブログ・Googleマップの役割と連携

各メディアの役割を理解し、適切に連携させることで、効果的な集客が可能になります。

SNS=きっかけ作り、ブログ=深い共感、マップ=来院動線

それぞれのメディアには明確な役割があります。

SNS(Instagram・Facebook・Twitter)の役割

  • 院や院長を知ってもらう「きっかけ」作り
  • 日常的な健康情報の発信
  • 親しみやすさや人柄を伝える
  • リアルタイムな情報発信

ブログ・ホームページの役割

  • 詳しい症状解説や治療法の説明
  • 患者さんの悩みに深く共感する内容
  • 専門性や信頼性の証明
  • SEO対策による検索からの流入

Googleマップの役割

  • 地域検索での発見
  • 基本情報(営業時間・電話番号・住所)の提供
  • 口コミによる信頼性の証明
  • 実際の来院へのナビゲーション

重要なのは、各メディアが独立しているのではなく、連携して一つの流れを作ることです。

「検索される言葉」でコンテンツを設計する

患者さんがどんな言葉で検索するかを理解し、それに合わせてコンテンツを作ることが重要です。

患者さんがよく検索するキーワード例

  • 「地域名 + 鍼灸院」(大阪市 鍼灸院)
  • 「症状 + 鍼灸」(肩こり 鍼灸、不妊 鍼灸)
  • 「症状 + 治療法」(腰痛 治し方、頭痛 原因)
  • 「鍼灸 + 効果」(鍼灸 効果 肩こり)

これらのキーワードを意識して、ブログ記事のタイトルや内容を作成します。例えば、「大阪市で肩こりに効く鍼灸院の選び方」「デスクワークの肩こりに鍼灸が効果的な理由」などの記事を作成することで、検索からの流入を増やすことができます。

コンテンツ作成のポイント

  • 患者さんの悩みに直接答える内容
  • 専門用語をわかりやすく説明
  • 具体的な事例や体験談を含める
  • 読みやすい文章構成と適度な改行

オウンドメディアとLINEが最強の”資産型集客”

長期的に安定した集客を実現するためには、「資産型集客」の仕組みを作ることが重要です。

資産型集客とは

一度作成したコンテンツや仕組みが、継続的に集客効果を発揮し続けることです。広告のように費用をかけ続ける必要がなく、時間の経過とともに効果が蓄積されていきます。

オウンドメディア(自院のブログ)の活用

  • 症状別の詳しい解説記事
  • 患者さんの改善事例
  • セルフケア方法の紹介
  • 院長の治療に対する考え方

これらの記事が検索エンジンで上位表示されることで、継続的に新規患者さんを獲得できます。

LINEを軸とした見込み客教育

LINEは単なる予約ツールではなく、見込み客を教育し、信頼関係を築くための重要なツールです。

  • LINE登録特典(セルフケア動画、健康チェックシートなど)
  • 週1-2回の健康情報配信
  • 症状に応じた個別アドバイス
  • 予約案内やキャンペーン情報

LINEで継続的に価値のある情報を提供することで、患者さんとの関係性を深め、適切なタイミングで来院を促すことができます。

資産型集客の成功例

ある鍼灸院では、3年前から「妊活に関するブログ記事」を月4本ずつ投稿し続けました。現在では「地域名 + 不妊 + 鍼灸」での検索で1位を獲得し、月に20名以上の新規患者さんがブログ経由で来院しています。

さらに、ブログからLINEに誘導し、妊活に役立つ情報を定期配信することで、すぐに予約しない見込み客も育成し、将来的な来院に繋げています。

このように、短期的な効果だけでなく、長期的に安定した集客基盤を作ることが、鍼灸院経営の成功には欠かせません。

よくある質問

Q1. SNSでフォロワーは増えてるのに予約が来ません…

A. 投稿が「来院に繋がる導線」になっていない可能性があります。フォロワーが増えることと、予約が増えることは別の問題です。投稿の最後に「詳しくはLINEで相談を」「症状でお悩みの方は個別にご相談ください」など、具体的な行動を促す導線を設置しましょう。また、症状別の予約リンクを投稿に含めることも効果的です。

Q2. Googleマップ対策って何をすればいい?

A. Googleビジネスプロフィールの最適化が重要です。具体的には、営業時間・電話番号・住所の正確な登録、院内・外観・スタッフの写真を10枚以上アップロード、サービス内容の詳細記載、週2-3回の定期投稿、患者さんからの口コミへの丁寧な返信などが効果的です。特に、地域密着型の鍼灸院にとってGoogleマップは最重要の集客チャネルです。

Q3. 広告を出せば予約は増えますか?

A. 広告は予約導線が整っている前提で効果があります。ホームページが見づらい、料金が不明確、予約方法がわからない状態で広告を出しても、費用対効果は悪くなります。まずはオーガニックな導線(Googleマップ、SNS、ホームページの最適化)を見直すのが先決です。土台が整ってから広告を活用することで、より高い効果が期待できます。

Q4. チラシ配りはまだ効果ある?

A. 地域密着型の鍼灸院では、チラシ配りもまだ効果があります。ただし、従来のような「院の紹介」だけのチラシではなく、「腰痛でお悩みの方へ」などターゲットを明確にしたものが効果的です。重要なのは、チラシにQRコードを掲載してLPやGoogleマップへの導線を作ることです。チラシ→LINE登録→詳しい情報提供→予約という流れを設計しましょう。

Q5. リピーターが続かないのはなぜ?

A. 来院後の説明・提案・フォローが弱い可能性があります。患者さんがリピートしない理由は、「効果を実感できない」「次にいつ来ればいいかわからない」「料金に見合う価値を感じない」などです。対策として、施術後の丁寧な説明、「次回は1週間後に」といった明確な来院指導、治療計画の提示、LINEでのアフターフォローなど、「次回予約をとる仕組み」を作ることが重要です。

Q6. 他院との差別化はどうすればいい?

A. 技術面での差別化は患者さんには伝わりにくいため、「誰のための院なのか」「どんな体験を提供するのか」で差別化を図りましょう。例えば、「働く女性専門」「完全予約制でゆったりとした時間」「症状の根本原因から改善」など、あなたの院ならではの特徴を明確に打ち出すことが大切です。

Q7. 開業したばかりで実績がない場合はどうすれば?

A. 開業初期は「院長の人柄」「経歴」「治療に対する想い」を積極的に発信しましょう。SNSで日々の学びや患者さんへの想いを投稿したり、無料の健康相談会を開催したりして、地域の方との接点を作ることが重要です。また、知人・友人に協力してもらい、口コミや紹介から始めるのも効果的です。

まとめ|「見つけてもらい、信じてもらい、予約される」仕組みを作ろう

鍼灸院の集客がうまくいかない理由は、施術の技術力の問題ではありません。

「見つけてもらう」「信頼してもらう」「予約してもらう」という一連の導線に問題があることがほとんどです。

今回紹介した7つの原因と対策を振り返ってみると、すべてが繋がっていることがわかります。ターゲットを明確にし、そのターゲットに向けてSNSやGoogleマップで発信し、ホームページで詳しい情報を提供し、患者さんの声で信頼を得て、スムーズな予約導線で来院してもらう。そして、アフターフォローでリピーターになってもらう。

この一連の流れがしっかりと機能することで、「なぜかわからないけど予約が入らない」という状況から脱却できます。

重要なのは、すべてを一度に完璧にしようとするのではなく、まずは一つずつ確実に改善していくことです。ペルソナ設定から始めて、Googleマップの最適化、SNS投稿の改善、患者さんの声の収集と、段階的に取り組んでいきましょう。

また、集客は「継続」が何より重要です。一朝一夕で結果が出るものではありませんが、正しい方向性で継続的に取り組むことで、必ず成果は現れます。

あなたの鍼灸院が、本当に必要としている患者さんに選ばれる院になることを願っています。技術力に自信があるなら、それを適切に伝える「仕組み」を作ることで、きっと多くの患者さんに喜んでもらえるはずです。

今日から一つでも実践して、理想の鍼灸院経営を実現してください。

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